薄毛の基準どこからが薄毛?

「自分は薄毛なのだろうか?」この疑問は、多くの方が一度は抱いたことがあるかもしれません。しかし、一体どこからが「薄毛」と判断されるのか、その明確な基準はあるのでしょうか。実は、医学的に厳密な「薄毛の定義」というものは存在せず、個人の主観や美容的な観点、あるいは脱毛症の診断基準など、様々な側面から捉えられています。まず、一般的に多くの方が薄毛を意識し始めるきっかけとしては、「抜け毛の増加」が挙げられます。1日の自然な抜け毛は50本から100本程度と言われていますが、これを超える量が続く場合や、以前と比較して明らかに抜け毛が増えたと感じる場合は、薄毛が進行しているサインかもしれません。特にシャンプー時やブラッシング時、朝起きた際の枕などに注目してみると良いでしょう。次に、「髪質の変化」も重要な指標です。以前はハリやコシがあった髪が、細く弱々しくなったり、うねりやすくなったりすることがあります。これは、毛髪の成長期が短縮され、十分に成長しきる前に抜け落ちてしまうAGA(男性型脱毛症)などの初期症状である可能性があります。また、「地肌の透け感」も薄毛を判断する上で分かりやすい基準の一つです。髪の分け目が以前より広がって見える、頭頂部や生え際の地肌が目立つようになった、といった変化は、毛髪の密度が低下していることを示唆しています。鏡で正面から見たときだけでなく、合わせ鏡を使ったり、他人から指摘されたりして気づくこともあります。美容院でのスタイリングの際に、美容師さんから「以前より髪が細くなりましたね」「ボリュームが出にくくなりましたね」といった指摘を受けることも、一つの客観的な意見として参考になります。医学的な観点からは、脱毛症の進行度を評価するための分類法が存在します。例えば、男性型脱毛症(AGA)の進行度を示す「ハミルトン・ノーウッド分類」や、女性の薄毛の進行度を示す「ルードウィッグ分類」などがあります。これらは、脱毛のパターンや範囲に基づいて段階分けされており、医師が治療方針を決定する際の参考にされます。しかし、これらの分類で初期段階と診断されても、本人が薄毛を気にしていなければ「薄毛ではない」と感じるかもしれませんし、逆に分類上は軽度でも、本人が強く悩んでいれば「薄毛である」と感じるでしょう。

カテゴリー: AGA