朝、目が覚めて枕を見たときに、そこに落ちている抜け毛の量に驚いた経験はありませんか。枕元の抜け毛は、日中の活動中やシャンプー時とは異なり、睡眠中の無意識な状態での抜け毛であるため、より自然な状態の頭皮や髪の健康サインを反映していると言えます。毎日同じ枕を使用していれば、抜け毛の量の変化を比較しやすく、異常の早期発見に繋がる可能性があります。まず、枕元の抜け毛の本数をチェックしてみましょう。数本程度であれば、生理的な抜け毛の範囲内と考えられますが、毎日数十本単位で抜け落ちているようであれば注意が必要です。特に、以前と比べて明らかに量が増えたと感じる場合は、何らかの抜け毛の原因が潜んでいる可能性があります。次に、抜け毛の質も確認します。太くて健康的な毛が多いのか、それとも細くて短い毛が多いのか。細くて短い毛が多い場合は、髪が十分に成長する前に抜け落ちているサインであり、ヘアサイクルの乱れやAGA(男性型脱毛症)などの可能性が考えられます。また、枕に付着しているのが髪の毛だけでなく、フケや皮脂汚れなども一緒に見られる場合は、頭皮環境が悪化している可能性があります。フケが多い場合は頭皮の乾燥や炎症、皮脂汚れが多い場合は皮脂の過剰分泌などが考えられ、これらはいずれも抜け毛を促進する要因となります。睡眠中の寝汗が多い人は、枕カバーをこまめに洗濯し、清潔に保つことも重要です。不潔な枕は雑菌の温床となり、頭皮トラブルを引き起こす原因になります。さらに、睡眠の質自体も抜け毛に影響を与えることを忘れてはいけません。睡眠不足や質の悪い睡眠は、髪の成長に必要な成長ホルモンの分泌を妨げ、自律神経のバランスを乱して血行不良を引き起こす可能性があります。枕元の抜け毛チェックと合わせて、自身の睡眠習慣も見直してみましょう。枕元の抜け毛は、手軽にできる健康チェックの一つです。毎朝の習慣として取り入れ、変化に気づいたら早めに対策を講じることが、健やかな髪を維持するために大切です。